旧柳下邸・立面図 旧柳下邸 立面図

懐かしさと特徴的な
意匠の数々

旧柳下邸の邸内は、長い廊下に、茶の間の掘りこたつ、柱時計、五右衛門風呂などがあり、大正から昭和初期の暮らしぶりが伺えます。また細部には、欄間の優美な細工、天井の透かし彫り、明かり障子、ふすま引き手、照明の傘など各部屋毎に異なった意匠を発見することもできます。

旧柳下邸・間取り図 旧柳下邸 間取り図

柳下邸の間取り

西館は、浴室・脱衣所・茶の間・居間などがあり、主に居室として使われ、中庭をはさんだ東館は、表玄関・客間・客用便所・仏間(茶室)など、接客用の場所とされていました。洋館は、関東大震災後の大正13年に上棟され、二階の洋室は書斎として使用していたと伝えられています。洋館の裏手には室内から繋がった蔵があり、中には当時使っていた冷蔵庫や蓄音機、足踏みオルガンなどが展示されています。

浴室:五右衛門風呂

五右衛門風呂

浴室:五右衛門風呂

浴室:五右衛門風呂

いわゆる五右衛門風呂。鉄製の風呂の底は熱いので、直接触れないように浮いている木の板を沈めながら湯舟に入ります。窓枠や天井のデザインが当時の雰囲気を残しています。

浴室:天井

浴室:天井

浴室:天井

浴室:天井

浴室の天井は、折り上げ格天井で換気を兼ねた構造になっています。横板には透かし彫りの換気口が施されています。

脱衣所

脱衣所

脱衣所

脱衣所

脱衣室は畳が敷かれ、浴室との境には松の床板が敷かれ、障子には松葉格子、化粧垂木が放射状に組まれた天井があり、広々とした贅沢な空間です。

茶の間

茶の間

茶の間

茶の間

茶の間には、当初より掘りこたつがあり、家族団らんの場として使われてきました。天井は格天井、壁には茶箪笥が造り付けられています。

居間

居間

居間

居間

西館の居間は、企画展示や文化活動の場として、市民の皆様にご利用いただけます。個々の部屋として、また、襖を開ければ広い空間としてもお使いいただけます。

仏間(茶室)

仏間(茶室)

仏間(茶室)

仏間(茶室)

東館は仏間と二つの客間、表玄関がある接客用の場所です。仏間は茶室としても使われ、畳に茶道のための炉が切ってあります。部屋から北の中庭を見ることができます。

客間1

客間1

客間1

客間1

縦繁の格子の書院窓、床の間の床板は、やに松(黒松)一枚板が使われ、その他変化に富んだ意匠をみることができます。客間らしい贅沢な造りです。

客間2

客間2

客間2

客間2

東館に二つある客間のひとつ。茶室と繋がっているので、水屋としても使われます。

表玄関

表玄関

表玄関

表玄関

表玄関の床には、モダンなタイルが敷き詰められ、靴脱ぎ用の立派な石があります。脇には、立ち火鉢が置かれています。

客室便所

客室便所

客室便所

客室便所

東館にある来客用のトイレの床はケヤキの1枚板が敷かれています。(現在は使用不可)

蔵

蔵

蔵は二階建てで、室内から繋がっています。中には当時使っていた冷蔵庫や蓄音機、足踏みオルガンなどが展示されています。蔵前には金庫もあります。

洋室(1F)

洋室(1F)

洋室(1F)

洋室(1F)

二階建ての洋館は、関東大震災後に上棟されました。洋風の壁、天井、窓ですが、何故か床だけが和風の畳敷きになっています。当時としては珍しい洋間でした。

洋室(2F)

洋室(2F)

洋室(2F)

洋室(2F)

階段を上がった二階の洋室は、書斎として使われていたと伝えられています。この部屋の床は板張りで本格的な洋間になっています。窓が多く、光あふれる室内になっています。

洋館の階段

洋館の階段

洋館の階段

洋館の階段

洋館の二階へと続く階段。窓から光と壁の白さで、明るい空間になっています。

廊下

廊下

廊下

廊下

西館から東館、洋館、蔵へとつづく長い廊下。

水琴窟(すいきんくつ)

水琴窟

水琴窟(すいきんくつ)

水琴窟(すいきんくつ)

自然石の巨石でつくられた手水鉢の足下に水琴窟が設えてあります。水を流し耳を澄ませば滴の奏でるかすかな音が響いてきます。