旧柳下邸の邸内は、長い廊下に、茶の間の掘りこたつ、柱時計、五右衛門風呂などがあり、大正から昭和初期の暮らしぶりが伺えます。また細部には、欄間の優美な細工、天井の透かし彫り、明かり障子、ふすま引き手、照明の傘など各部屋毎に異なった意匠を発見することもできます。
西館は、浴室・脱衣所・茶の間・居間などがあり、主に居室として使われ、中庭をはさんだ東館は、表玄関・客間・客用便所・仏間(茶室)など、接客用の場所とされていました。洋館は、関東大震災後の大正13年に上棟され、二階の洋室は書斎として使用していたと伝えられています。洋館の裏手には室内から繋がった蔵があり、中には当時使っていた冷蔵庫や蓄音機、足踏みオルガンなどが展示されています。